Author: Avery Monsen, Jory John
翻訳版の有無: なし
映像化: なし
英語レベル: Basic(一日3分英語と向き合えるレベル)
*続編に「All My Friends Are Still Dead」があります。
この本を読むと、「友達について考えさせられる」というベネフィットを得られます。
いや、このベネフィットはそこまで真剣に、がちがちに考える必要はなく、くすりと笑える大人の(子供も楽しめるレベルの)絵本です。
All my friends are dead.のフレーズを原型に、ブラックジョークを交えてユーモアに広げていくのが本作。
というのも、All my friends are dead.は、直訳すると私の友は全員亡くなった、という悲しいフレーズであるにも関わらず、初めにAll my friends are dead.を使うのは首長竜 笑
恐竜は、絶滅しましたね。
次も鳥が出てくるのですが、おそらく絶滅種でしょう。
All my friends are undead.というフレーズを使うキャラクターも出てきて、これはゾンビでした。
つまり、友を亡くして独りで寂しい、という哀愁を漂わせながら、その死の理由が様々なブラックジュークに通じるものであると自覚させる内容になっています。
私達は生を受けた以上、必ず死に向かっていきますが、この作品は一切湿った空気がない。
生物、植物、空想の存在、そしてもちろん人間も登場して死について語る本作は、本来の重苦しい死を意識させずユーモアをもって楽しませてくれます。
死あるいは生きることをテーマにした作品は、現在も同時進行で読んでいますが、生死がメインテーマであるがゆえに「この登場人物はどう生きて、どう死ぬのか」と意識させられ続けます。
大抵の作品はそういうものが多いと思います。
本作は、生きた人物がAll my friends are dead.(あるいは別の表現)というフレーズで自分の友の生死や、自分の交友関係について語る形式なので、誰かは必ず生きていることになる。
どちらかというと生きる側にフォーカスが当たっていて、それでいてAll my friends are dead.という風刺を利かせているので、明るい雰囲気を保ったまま読み進められるんですね。
さらりと読める絵本なので、ご興味がある方はぜひ。
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