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執筆者の写真Masumi

Book Report: Bridget Jones: The Edge of Reason

Author: Helen Fielding

翻訳版の有無: あり「ブリジット・ジョーンズの日記 キレそうなわたしの12か月」

映像化: あり。「ブリジット・ジョーンズの日記きれそうなわたしの12か月」

英語レベル: Advanced(一年に一冊洋書を読破出来るレベル)


この本を読むと、「自分にとって大事なものは何か見極められる」というベネフィットを得られます。


三十代独身女性の共感を得られる作品の一つとして、常に紹介されるブリジット・ジョーンズシリーズ。

本作はそのシリーズのうちの一つです。

でも、私が2作目である本作まで目を通す限り、ブリジットに対して抱いた気持ちは「なんて周囲に振り回される女性なんだろう」の一言。

運命の男性をめぐり合ってハッピーエンドになりたい、と願うブリジットをよそに、両親(特に母親)からは突拍子もないイベントに巻き込まれ、友達といえば煮え切らない男女関係を続けるシャロン(Sharon。時々Shazzar)、ジュード(本名がJudithでJude)、トム(Tom)から悩み相談の電話がかかって神経をすり減らしたり、まだしっかりとした人間関係を築けていないマーク・ダーシー(Mark Darcy)との恋人関係で辟易したり。


とにかく、ブリジットは人がいい。

ネガティブに効くと、彼女はNoが言えない人。

彼女の性格によって、人間関係の輪が広がっていくのは容易に想像が出来ますが、断れないがゆえにトラブルにも巻き込まれます。

本作「キレそうなわたしの」と付いているだけあり、ブリジットは様々な「キレそう」な場面に出くわします。

先述の恋人関係では、マークと自分の恋人関係を友人の一人であるレベッカが割って入りそうになるし、友人の一人が物語の終盤で結婚するシーンが出てきてブリジットの心のかき乱したり。


そんな彼女の姿から私達が学べるのは、「自分にとって大事なものは何か」と見極める力を貰うことが出来ます。

自分にとって大事な家族、恋人、友人。

彼らと構成する人間関係は、ブリジットには常に高い優先順位にある人達でしょう。

でも「自分は?」とも思うのです。

周りのみんなの願いを叶えてばかりいては、自分が振り回されるのも当然です。

自分にとって何が一番大切なのか、見極めることが出来れば自然と周りから振り回されることは減っていくでしょう。

とはいえ、家族、恋人、友人の優先順位を下げて振り回されないブリジット・ジョーンズを見たら、私達は退屈に感じてしまうのかもしれません。

周りを大切にして、それと同じくらい周りから大切にされるブリジットだから、本作で彼女は輝くのかもしれませんね。



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