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Book Report: Coraline

  • 執筆者の写真: Masumi
    Masumi
  • 2 時間前
  • 読了時間: 4分

Author: Neil Gaiman

翻訳版の有無: あり「コララインとボタンの魔女」

映像化: あり。「コララインとボタンの魔女」

英語レベル: Advanced(一年間で一冊洋書を読了できるレベル)


「あなたは人の声に対して十分に耳を傾けられていますか?」


先週末、縁があって、ビジネスの勉強をするかどうかの選択肢を与えられ、講座受講の入り口に立ったのですが、実際に講師(ようはこのビジネスを統率するトップマネジメント)とお会いして、もやもやが一つ。

この人、人が話しているのを取り返す人だな。

決まった時間の中で自分の講演をする、質疑応答を受ける、という進行を行わないといけないから仕方がないことなのですけど、質疑応答のところで、参加者から受けた質問を最後まで聞かず、取り返すように話し出す。

「あなたが言葉にしていること、本当に質問者の心配事なの?」と思わされる瞬間が何度もあり、本日時点で私はこのビジネス講座の受講を保留にしています。


そんな瞬間とリンクして、既に読了した「コララインとボタンの魔女」のことを思い出しました。

(加えて、アウトプットしていないことを思い出しました 笑)


本作は、仕事に忙しい両親をよそに、時間をつぶす主人公コララインが別世界に住む別のママとパパと出会い、自分の居場所を問いかける物語です。

ファンタジーで少しホラーも入っているので、コララインが別世界の両親に屈してしまうのか否かという展開を、はらはらどきどきしながら読み進めることになるのですが、現代に置き換えると生活を送るのに必死な両親をよそに、知らない危険な世界に子供が足を突っ込みそうになるという物語。

しかも、主人公コラライン(Coraline Jones)という名前も珍しく、周囲には彼女をキャロライン(Caroline)と間違える人もいて、様々な視点からコララインが自分の居場所を探す物語になっています。

両親は娘コララインを愛しているので、親子関係に亀裂が入っているとか、ネガティブなことはないのですが、いかんせん仕事に気を取られて本当に娘が聞いてほしいことを取りこぼしている状態にあります。

親子が住むマンションには、若い時の仕事仲間同士で同居するスピンクス婦人とフォーシブル婦人(Miss Spinks and Miss Forcible)や、飼っているねずみを訓練する不思議な老人がいて、コララインはもっぱら彼らと時間を過ごしますが、コラライン自身が好んで一緒にいるのと両親が彼らの元へ行くよう促している筋があり、親子関係の希薄さを別世界の両親(特に別世界のママ)に付け入られてしまいます。


果たして、コララインは別世界の両親、特に別世界のママの魔の手から逃れられるか、という点が始終テーマになり、物語が進みますが、この作品を読み進むと身近な人の本当に言いたいことをちゃんと聞き取っていますか、と問いかけられていると気づかされます。

大人になると、様々な理由で仕事が自分の時間の大部分を占めることになりますが、大切な人との時間を取りこぼす理由にならないよう、気を付けなければならないなと思わされます。

この大切な人とは、家族や友人はもちろんですが、自分自身との時間も含まれます。

(仕事仲間も大切な人になりますので、仕事そのものと仕事仲間の切り離しも注意が必要ですね。)

特に2025年の春以降、私は生活環境が変わり、仕事場での過ごし方に変化がありましたが、そこにいる人達との関係性を考えさせられました。

フレキシブルな仕事の仕方になった反面、人と関わり合う時間が減ったことで、相手が何をくみ取ってほしいのかこれまで以上に深く考えるようになりました。

それくらい、2025年春以前に比べ、同僚と仕事場で一緒にいる時間が短くなったのです。

過去に、梅田悟司さん著「言葉にできるは武器になる。」で、口から出た言葉と思考の中で留まった言葉の違いやその比重、思いを言葉にすることの大切さを実感しましたが、現在の職場ではまさにそれを体感しています。

本作「コララインとボタンの魔女」を読んで、まさに近くにいる人の言葉にならない声をよくくみ取ってあげる必要があるなと思わされました。

奥が深いです。




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