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Book Report: Heidi

  • 執筆者の写真: Masumi
    Masumi
  • 2022年8月11日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年12月17日

Author: Johanna Spyri

翻訳版の有無: あり。「ハイジ」

映像化: あり「アルプスの少女ハイジ」

英語レベル: Advanceレベル寄りのBasic(洋書に一日3分向き合える)


この本は、こんな人達にオススメします。

・自然の中にいることが好きな人

・どこにも属さないオリジナルな人

・自分がどこで輝くか知っている人


子供の頃に見たことがあるアニメの一つ、「アルプスの少女ハイジ」ですが、さすがに子供の頃のアニメだからほとんど内容を覚えてないことに、本作品を読んで気付きました。

本を読んで認識したのは、この作品は宗教色が結構強いこと。

神様がハイジだけでなく他の登場人物を見守っていて、直面する困難から佳い方向へ導いてくれるという描写がなされていました。

同じくして、本を読んだ後には「アニメってすごいな」と思いました。

基本的にアニメは物語に沿って作られていますが、いくつかアニメオリジナルのエピソードや設定があり、それがうまく効いています。

物語がよりドラマチックな展開になっています。

アニメの方が、キャラクターの個性により深みを持たせて描いています。


スイスの大自然の中、おおらかな人柄に育った一人の少女ハイジ。

彼女は元々孤児として、数年前にスイスの山に連れてこられました。

連れてきた人は彼女の叔母で、山にはハイジの祖父がいました。

裸足で山を走り回り、自然の力を受けて以来、スイスの山に魅せられたハイジの心は「私のホームはここ、山にある」と自分の居場所を決めました。

自然が持つシンプルで、小さな存在である人間を圧倒する力と共に、ハイジは生きています。

一見して単調なルーティンワークを担うハイジの祖父(アニメではアルムおんじ、作中はAlm Uncle=アルムのおじさま)と近所に住む少年ペーター(英語名はPeterです)。

それとペーターの母ブリジットと盲目の祖母とが傍にいて、ハイジは飾り気のない、素朴で自然に感謝する日々が好きで平凡な毎日を送っていました。


で、ここまでは何となく覚えていたのですが、作中に登場する結構重要ないろんなエピソードを意外と覚えていませんでした。

特に大きかったアイテムを2つ挙げて書きますね。

なるべくネタバレにならないようにします。


1.なぜハイジはクララの元に行ったの?

親戚ですらないハイジとクララはどうやって知り合ったのか?

突き詰めると、おんじが二人を引き合わせました。

学校に通う年になっても学校に通っていないハイジを学校に入れるよう、麓の牧師がおんじを説得しに来て、その噂を聞きつけたハイジの叔母にドイツの家族を紹介されます。

それがクララ・ゼーゼマンでした。


2.なぜハイジは「アーデルハイド」と呼ばれているのか?

ゼーゼマン家に雇われたロッテンマイヤー婦人がハイジのことをアーデルハイドと呼んでいました。

そう呼ぶってことは、彼女の本名なんだろうなと、おぼろげな記憶を頼りに思いましたが、ハイジと呼ばない理由がわかりませんでした。

「ハイジ」は洗礼名ではないからです。

アーデルハイド(Adelaideアデレードと呼ぶ)は、母の名前から取ってハイジに付けられました。

ハイドの部分が彼女の愛称となり、ハイジと呼ばれるようになりましたが、ロッテンマイヤー婦人は愛称ではなく洗礼名でハイジを呼ぶことを突き通しました。


上述したように、本作品は宗教色が強く、神様の元にハイジ達は日々の慎ましい暮らしを送れること、神様を拒絶し麓の人達を遠ざけたおんじがハイジを通じて再び交流を取ること、そしてクララが精神的及び肉体的な成長を遂げることが本作品の大きなテーマになっています。

映像を見る前でも見てからでも、この作品を楽しむことが出来ます。



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