Author: Sarah Cooper
翻訳版の有無: あり「男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法」
映像化: なし
英語レベル: Advanced寄りのBasic(一日3分英語と向き合えるレベル)
この本を読むと、「性別に関わりなく仕事で成功してほしいと、誰かを応援したくなる」というベネフィットを得られます。
洋書に関する執筆、ファンクラブ運営をされる渡辺由佳里さんのX(旧ツイッター)での投稿からこの作品にたどり着きました。
読書するきっかけをくださった渡辺さんに感謝です。
職場での男女平等を求められて久しい世の中。
二十一世紀となり、今度は家庭でも平等さを求められる世の中になり、ますます人のマルチタスク化は進むばかり。
そんな世の中にもかかわらず、いまだに職場での男性優位性が目立ちます。
確かに女性は出産があるため、体を休めることと付随して子育て=育休がついてくるので、どうしても男性の働き手に仕事の比率が高くなり、果ては管理職につくのも男性が多くなるのも事実です。
平等さを求めると、様々な点から不平不満が出てくるのは必須で、私も普段の生活で疑問に思うことは結構あります。
本作も、くすりと笑える場面もありながら、「男の人の【お気持ち】を傷つけずに仕事を得ていくって、めんどくせぇ!」と心が揺れる場面もあります。
総じて言えることは、性別に関わりなく、仕事をしている人達を応援しようと気持ちになります。
一番は「自分の頑張りを認めてほしい」。
これに尽きます。
当たり前を押し付けられて皆苛立つのではないかと思います。
本作は職場における性別のダブルスタンダードを、面白おかしく書いて働く女性を応援する内容になっています。
とはいえ決して男性を弾劾するのではなく、基本的にはお互いの理解が大切だよと訴えています。
職場で女性が身に着けるべき衣服に始まり、様々な仕事の場面における声掛けの仕方、発言の仕方で相手の捉え方が変わることを表現しています。
わかるわかると頷ける場面が多々あり、それと同時に人の目を気にして使い分けが必要なんて面倒くさいのだろうとも思いますが、人の目を気にするのが人間の常。
本当に人の目を気にしないのは、無頓着か非常識か世の中が定義する「普通」からはみ出ている人で、普通の人は人の目を気にするもの。
だからこの作品も読むと感情が揺さぶられるのです。
この作品の根底にあるのは、仕事をする頑張りを認めてもらいたいという気持ちです。
男性も女性も、何か努力する姿をお互い認め合ってよりより世界を作っていけたらもっと仕事の場面も楽しくなるのではと自分の仕事の仕方を見直すきっかけにもなる作品です。
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