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執筆者の写真Masumi

Book Report: Little Nemo in Slumberland

Author: Winsor McCay

翻訳版の有無: なし

映像化: あり「リトル・ニモ」

英語レベル: Basic(洋書に一日3分向き合える)


この本を読むと、「睡眠は疲れを取るだけでなく、見果てぬ夢を見ることだとわかる」というベネフィットを得られます。


幼少期に海外生活していた頃、同時期に滞在していた日本人家族の家でだろうか、「リトル・ニモ」のビデオを観ました。

(この当時はVHS・BETAが競合していましたね。ビデオ、懐かしいストレージメディアです。)

少年ニモが眠りにつき、夢の中で冒険を広げるという内容でした。

ラストは記憶が朧気なので不確かコメントになりますが、確かありがちな夢落ちで終わったと記憶しています。

ただ、それは本当なのかは映像を見てみないとわかりませんし、洋書も読み進めないとわからないですね 笑


私達は、生きて健康体であれば睡眠を取ることで体の疲れを取り除くことが出来ます。

それが本来の睡眠の役割ですが、「リトル・ニモ」及び「Little Nemo in Slumberland」に触れると、夢の中ならどんな冒険も可能になります。


もともとはアメリカ雑誌に掲載された、いわゆる漫画です(comic stripというそうです)。

一連の絵に語り部とキャラクターのセリフが付いて、それが連載されたものになります。

少年ニモは夢の中の世界スランバーランド(Slumberland)の王様から、娘の遊び相手として指名され、数々のスランバーランドの住民がニモの夢に訪れて、何とか夢の世界へ連れて行こうとするもの。

でも、スランバーランドへの到着はかなり時間がかかったようで、私が購入した洋書媒体では、ニモはスランバーランドへ到着していません 笑

本作の連載期間は1905年10月から1911年7月とのこと。

私が原作のMcCay作品で読めたのは、1905年10月から1906年1月に発行された分でした。

現時点では、電子媒体では残りの分が存在しないようです。

パブリックドメインなのか、他の作家で洋書も発売されているようです。


さて、本作品を読むベネフィットですが、やはり睡眠中の夢は無限大の可能性が広がっているのだと気づくことが出来ます。

ニモは作中で、足元の悪い崖を歩いてスランバーランドへ向かおうとしたり、怪獣に追いかけられたりと、随分危険な目に遭います。

現実世界でこんなことになったら、いくら命があってもひとたまりもありません。

一方でハッとするのが、この危険なルートの数々。

夢の中とは言えスランバーランドはニモの想像と切り分けているかのように物語が進みますが、仮にニモの想像だったとしたら、数々の冒険を経てスランバーランドへ向かうニモの姿はとても勇敢ですし、彼は勇者のような英雄のような姿に憧れているのかなと感じられます。

そして、なれると思います。


ニモが子供ということもあり、その豊かな感性にも驚かされます。

スランバーランドの住人は人間の姿をしていますが、夢の中ということなら人間ではない。

そんな彼らをひるまずに受け入れるというのは、ニモが子供の瑞々しい感性を持っているからこそ。

ロジックや理論の中で過ごす時間が長い大人には、子供心を思い出させてくれる良い作品です。



PS

他作者の作品も読んでみようかと思います。

この他作者というのがNathaniel Matthewsですが、McCayにクレジットを表して出版しています。

さて、Matthews作品も、全4巻に対して電子媒体が3巻までで、最後の4巻はペーパーバックだ。

うぅん、電子で読めるようにならないかな。


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