Author: Ruth Stiles Gannett
翻訳版の有無: あり。「エルマーのぼうけん」
映像化: あり「エルマーの冒険」
英語レベル: Basicレベル(洋書に一日3分向き合える)
*続編に「エルマーとりゅう」、「エルマーと16ぴきのりゅう」がある。原作の名称は"Elmer and The Dragon"と"The Dragons of Blueland"
この本は、こんな人達にオススメします。
・何か大冒険する予感がある人
・新しいことに挑戦したい人
・かつて何かに挑戦し、結果にかかわらず共有したい武勇伝がある人
大冒険とは、自分が何かに挑戦したいと思った時にやってくる。
大冒険とは、自分が思ってもみない人助けをした時にやってくる。
私が幼少期に読んだ、おそらく初めての冒険ものが本作品「エルマーのぼうけん」です。
エルマーが雨に濡れた年老いた猫を助けたところから彼の冒険は始まりますが、この何気ない、そして思いがけないエピソードから数々のイベントに遭遇し、その柔軟な感性を持って解決するエルマーに、幼い私は引き込まれたことを覚えています。
(実際には、様々な出来事が解決できるアイテムを事前に携えて冒険へ出かけるため、フィクションの域を出ませんがそれでも感動しました。)
エルマーが住む町から遠く離れたWild Islandへ訪れた猫は、そこで赤ちゃんドラゴンと出会います。
このドラゴンは、年老いた猫が島に到着する四か月前に空から落ちてきて、Wild Islandの野生の動物達に捕まりました。
Wild Islandには野生の動物達が生息しますが、動物達はこの赤ちゃんドラゴンを島々を繋ぐ渡し舟扱いしているというのです。
エルマーに施しを受ける最中に年老いた猫はドラゴンの話を伝えると、同情したエルマーはドラゴン救出のため自分の住む町を飛び出します。
ネタばらしをすると、「エルマーのぼうけん」でドラゴン救出後の続編のどちらでもエルマーは困った登場人物を助けており、誰かを助けて困りごとが解決することが三作品共通のテーマになっています。
「エルマーのぼうけん」の冒頭で年老いた猫を助けるところから物語が始まるので、その点も頷けますね。
次作「エルマーとりゅう」では、カナリア島(Feather Island)に住むカナリア達の困りごとを解決しドラゴンと別れます。
最終作「エルマーと16ぴきのりゅう」では、ドラゴンが家族の元へ戻る途中に困難に遭遇して再びエルマーへ困りごとを相談し、一緒に解決していきます。
エルマーは意図せず困りごとを一つずつ解決していきますが、彼が手助けすることで大冒険への扉が次々開いていくのです。
さて、本作品は別途投稿の記事のとおり、Book Cafeで紹介しましたが、成人の日に開催しました。
私が初めて手にした冒険ものの作品であるため、成人の日に紹介するに相応しいと個人的に思って本作品を選びました。
というのも、新成人として何か新しいことへの挑戦を意気込む方や未知の世界への不安を持つ方、または熟練の方でも偏見によって何か挑戦するはじめの一歩が踏めていない方へ、背中を押せたらと思って本作品を紹介するテーマだったからです。
ですが、Book Cafe開始30分前の最終レビューで、「そういえば大冒険って、誰か困っている人を助けるところから始まっている。ファンタジー作品で言うと、変哲もない少年少女が隣国の悪い執政官の所業に困っている人の話を聞くところから始まっている」と気付いてしまい、急きょテーマを変えました。
大冒険は些細な手助けから始まるのです。
私自身も過去を振り返った時に、小さな事柄ですが困っている誰かを助けたところから新しい世界が広がったことを思い出しました。
結構古い記憶でいうと、小学生時代に私自身が苦手な算数のことで同級生から相談されて、勉強を教えたことがありました。
家庭科も苦手で、裁縫の授業の際には玉止めの仕方を教えてほしいと相談されたことがあります。
内心、どちらも苦手なので他の人に相談してもらいたいと少々の苦痛を感じながら、しかし断れずに対応しました。
そんな私の様子を見て別の同級生も傍に駆けつけてくれて、それがきっかけにその人と友達になって交友関係が広がったり、効率の良い勉強の仕方を教えてくれる人が現れたことが、私にとっては新しい世界が広がったきっかけ、つまり大冒険でした。
もちろん何か新しいことを挑戦するもの、新しい世界が広がるのでぜひ実践していただきたいです。
どんな小さなことでも構いません。
例えば、ご両親と一緒に住んでいて普段ご両親が歯ブラシやボディーソープなどの日用品を買っているなら、自分の分は自分で買ってみる、とか。
例があまりに平凡ですが、普段親任せの人にはこんな些細なことも大冒険です。
今まで見たことがない世界が広がるかもしれません。
上記の通り、本作品はBook Cafe紹介作品ですが、事前にインスタグラムのアンケート機能を通じて2点のクイズを出しました。
エルマーのぼうけんとは、ドラゴン退治か、それともドラゴン救出か?
ドラゴンの名前がわかるのは、「エルマーのぼうけん」「エルマーとりゅう」「エルマーと16ぴきのりゅう」のどこでわかるか?
さくっと答え合わせですが、1.はドラゴン救出で2.は「エルマーと16ぴきのりゅう」です。
それぞれ実際のBook Cafe配信で話しましたが、興味がある方はご連絡をいただければ個人インスタグラムのアクセス先をご連絡します。
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