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Book Report: Rebecca

  • 執筆者の写真: Masumi
    Masumi
  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

Author: Daphne du Maurier

翻訳版の有無: あり「レベッカ」

映像化: あり「レベッカ」

英語レベル: Advanced(一年間で一冊洋書を読了できるレベル)



「私って、何のために存在するの?」


自分がなぜ存在するのか、ということを考えるように意識させられた作品。


早々に冒頭からこの投稿の内容と外れますが、女性の名前が付いた作品で識別に混乱したことありませんか?

本作「レベッカ」はまさに、私が混乱した作品の一つ。

何と混乱したかと言うと、「ニキータ」「ロリータ」の二作品。

文芸作品として名前が付けられているのは本作「レベッカ」と「ロリータ」です。

ちなみに「ロリータ」の読書にも挑戦中ですが、読了していないのでまた後日。

単に名前の響きが似ていたので、私が本作「レベッカ」と他作品を混乱してしまったのですが、読み進めるとそれぞれ面白いポイントが詰まっていました。

「ニキータ」はどうもテレビ作品のため、読み物はなさそうです。


で、本題に戻りますが、本作「レベッカ」はまさに「私って、何のために存在するの?」と考えさせられる作品です。

自分のアイデンティティを考える時って、自分と両親との関係を見直すきっかけになるパターンがありますが、本作は、自分と夫との関係と、自分自身との関係を見直すのが最大ポイント。


身近なパートナーに対して、果たして自分とは相手にとって、どういう人なのだろう。

どんな影響を与えているのだろうと、否応なしに考えさせられるのです。

物語の主人公は、何の変哲もなく普通に男性と恋をして、ご縁がありその人と結婚することになりました。

人生のステージが変わる流れとしては、恋をした男女が縁あって結婚し、共に生活を始めるという、なんてことのない普通の光景でした。

読者もここまでは、普通のラブストーリーかなと思います。

何か変わったことがあるとすれば、男性側には過去に結婚した経験があり、主人公の女性が彼の二番目の奥さんになること。

二人には年齢差もあるので、周囲の格好のゴシップ対象になりやすいこと。

そして、初めの奥さんは強烈な個性の持ち主だったこと。

夫となった男性も無意識に、そして周囲も二番目の奥さんと前妻を比べてしまう(こういう性格が強い人の事をstrong personalityというそうです)環境に置かれてしまうのが、主人公の女性にとって、大きな障害でもありました。


本作「レベッカ」のタイトルとなるレベッカは、主人公が結婚する男性マクシミリアン・デウィンター(Maximilian de Winter)の前妻レベッカ(Rebecca de Winter)を指しています。

彼女は不慮の事故で亡くなったとされ(事故発生から年月が経ち、マックスが主人公と出会った当初もレベッカは行方不明だったため、亡くなったと推測)、二番目のデウィンター夫人が迎え入れられ、マックスと新しい生活を始めることになります。

とはいえ、生活拠点はマックスがこれまで生活していた土地マンダレイ(Manderley)であり、慣習からタイムスケジュールまで、第一夫人のデウィンター夫人が行ってきたとおりのことを主人公にも求められます。

主人公も、「そんなの、前妻がやってきたことでしょ?今は私がデウィンター夫人なんで」というふてぶてしさや自己主張の強さがないため、これまでのデウィンター夫人の慣習通りに屋敷を管理する羽目に。

何が恐ろしいかって、マックスも、彼に仕える執事のフリス(Frith)も、レベッカを崇拝するメイド頭のダンヴァース夫人(Mrs. Danvers)も、これまでの慣習を変えようとしませんでした。

主人公が、自分がマンダレイの女主人、マックスの妻と自覚がないうちは、周囲は平気で彼女とレベッカを区別します。

これまで土地に仕えてきた人間にとって、デウィンター夫人(Mrs. de Winter)は、前妻のレベッカ。

主人公をマンダレイの主人として認めていないことが、ありありと伝わってきて、物語の前半は主人公が気の毒に思えます。


だからこそ、主人公に求められたのは、自分がレベッカならどうマンダレイの土地を運用したかではなく、自分がどうマンダレイの土地を運用するかということ。

周囲が勝手に第二のレベッカ・デウィンター夫人を求める中、彼女と自分は違うことを行動で示した主人公。

深く考えるといろいろぞっとしますが、読み応えのある面白い作品でした。

私は映画(それも最新版)から入った側なので、先に読書した方や古い映画を観た方のご意見をお待ちしています。



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