Author: Gary Chapman
翻訳版の有無: あり。「愛を伝える5つの方法」
映像化: なし
英語レベル: Advanced寄りのBasic(一日3分英語と向き合えるレベル)
この本を読むと、「カップルとして高め合える」というベネフィットを得られます。
私はパートナーシップに関して、一番悲しいなと思ったことを、本作を読んで思い出しました。
それは、恋愛時代と結婚時代とで、パートナーに対してかける言葉が変わっていくこと。
恋愛時代は相手に対する愛にあふれていたはず。
なのに、結婚すると不満ばかり。
私は女性なので、旦那さんより奥さんと接する機会が多いですが、出るわ出るわの愚痴、不満。
〇〇してくれない、結婚前はこんなに〇〇してくれたのに、〇〇やりっぱなし。
何で相手のことを思いやれないのだろう。
好きだから結婚したはずなのに。
人には愛情の感じ方、表現の仕方に違いがあることに気が付いたのは、この作品に出会ってからでした。
正確には、本作を読んで勉強した私のメンターの一人から、本作を紹介してもらったのが私と本作の出会いです。
まさか愛情表現に複数種類があるなんて、気が付きませんでした。
著者は結婚したカップルにフォーカスするとともに、本作では5つの愛情表現を紹介します。
同時に、結婚を継続することに危機感を抱くカップルをインタビューし、それぞれ5つの愛情表現のうちどれを優先するのか検証し、カップルにアドバイスしていきます。
カップルとフォーカスしつつ、著者は「人は心にタンクを抱えていて、そのタンクが愛情で満たされていると相手にも愛情をかけるようになる」とし、カップル間で愛情表現の行き違いがそのタンクを枯渇させていると説いています。
5つの愛情表現は、愛の言葉(Words of affirmation)、時間の共有(Quality time)、プレゼント(Receiving gifts)、お手伝い(Acts of service)、スキンシップ(Physical touch)があります。
人は皆、愛情の感じ方が違うし、表現の仕方も違い、よって相手のニーズを理解していないとどんなに自分が愛情をかけても、相手に受け取ってもらえないのです。
彼はいくつかのカップルにこれを説いて、カップルは実践し、危機に陥っていた結婚生活を立て直していきます。
その原因は、この愛情の行き違いにありました。
作者は結婚したカップルにフォーカスした本作以外にも、男性、10代の若者、独身者にむけた作品などを執筆しています。
読者のライフステージに合った作品を読むことで、非常に腑に落ちる、説得力があり、悩みの解決の糸口が見えるでしょう。
また、結婚したカップルのライフステージに読者がいなくても、将来パートナーシップについて取り組みたい人には、自分の愛情表現を理解すること、相手にどんな愛情表現を求めるか理解することも出来る作品となっています。
一番はやはり、「結婚したから終わり」ではなく、「結婚したところがスタートで、パートナーシップを高めていこう」となるのが理想ですね。
結婚すると、子供を持つことが次のライフステージのようにイメージされ、夫婦として絆を強めるより先に親としてチームを組んでしまうと思います。
そうすると、夫婦としての取り組みが疎かになってしまいがち。
結婚生活の一番大事なことは、親になることではなく、夫婦としてどうありたいかだと思います。
せっかく縁あって一緒に生きていくのだから、パートナーシップを高めていって、素敵な生活をしたいですね。
あ、あと、本作で書かれた「Love is a choice./ 愛は選択である。(つまり、相手を愛するか愛さないかは自分次第。)」は印象的でした。
結婚することの捉え方は、婚姻届を提出して終わりか、それとも毎日結婚生活を維持するため努力するか。
私は、すべては自分の努力次第だなと強く感じました。
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