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執筆者の写真Masumi

Book Report: The Duke and I


Author: Julia Quinn

翻訳版の有無: あり。「恋のたくらみは公爵と」

映像化: あり「ブリジャートン家」

英語レベル: Advancedレベル(一年に一冊洋書を読了できる)



この本は、こんな人達にオススメします。

・恋は企みがあると燃える人

・親友のような人との結婚に憧れる人

・間もなく大事な妹が結婚する人


まさか自分がハーレクインものに手を出すとは思いませんでした。

初めて「ブリジャートン家」を知ったのはFacebookの広告です。

ジュリー・アンドリュースのナレーションと、番組の挿入歌と、1800年代を舞台にパステルの衣装をまとった登場人物達。

この番組、観てみたいと思って、私は先に映像作品を挑戦しました。

これはハマります。

王族、貴族と平民など身分制度がある中でキャスティングは人種を越えて行われて、とてもバランス取れているし、一方でプロットも極太。

主人公となるブリジャートン家の四番目の子供で長女、ダフネの結婚相手探しを主軸に、相手役の公爵サイモンと恋人の振りをして社交界を騙す企み。

ゴシップ専門の記事を書く顔のわからない女性記者ホウィッスルダウンの正体探し。

ダフネとサイモンの脇を固める登場人物達のエピソードも面白く、何度も観返したくなる作品でした。


その原作ともなった作品があるなら、本の虫の私は是非とも読んでみたい。

ですが、実は挑戦するに躊躇していました。

というのは、レビューには結構ネガティブなコメントがあったから。

書籍作品へのネガティブコメントは、ブリジャートン家シリーズ以外にもこれまで購入した作品でも見てきました。

なので、躊躇する必要もなかったのですが、私は自分の性格を知っていたので、一つのシリーズを購入したらどんなにつまらなくても、時間が掛かっても、最後まで読むことになる。

で、ずっと、どうしようと悩んでいましたが、悩む時間が勿体ないという結論に至った時に購入ボタンを押してました。


本日読了したのですが、動画が好きな人は、Netflixを見る前であれば本を楽しめると確信しました。

読みやすさは勿論ですが、「偽の恋人関係を持って周囲を騙す」というダフネとサイモンの企みから恋が始まる、というシンプルなプロットは物語の結末が気になって早く読みたいという気持ちになりました。

二人の恋物語だけでなく、ダフネとサイモンの対照的な家族関係を描き、それぞれ異なる「家族」に関する悩みをよく描いています。

自分を含めて八人兄弟の中で育ったダフネは、自身の結婚に対して意見を言う人、特に自身の上にいる三人の兄達一人一人と戦わなくてはならない。

というのも、三人の兄達は自分を心配するあまり、小さい子供のように扱うので、ダフネは自分が持つサイモンへの愛情を守るため戦うのです。

特にサイモンと親友であり悪友としての過去を知る長兄アンソニーは、サイモンとの関係に猛反対しています。

一方のサイモンは、幼少期の吃音故に父親から存在否定されたという悲しい過去を持ち、その吃音を克服した今、父親への復讐のため家族を持たないと固く誓います。

そのサイモンはダフネと出会い、家族について考えることになります。

始めは人々を騙すための二人の関係でした。

友人として尊敬出来る関係を保ってきた二人が、どうやって恋に落ちていくか、どんどん読み進めたくなる作品です。


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