誤って消してしまったので、編集して再度投稿。
あぁ、無念
Author: RuPaul
翻訳版の有無: なし
映像化: なし
英語レベル: Advanced寄りのBasic(一日3分英語と向き合えるレベル)
この本を読むと、「苦労の中らから素晴らしいものがうまれる様子を、第三者目線で見ることが出来る」というベネフィットを得られます。
私がルポール氏に出会わなければ、当然この作品に手を付けることはなかったですし、LGBTQ+への関心を抱くこともなかったと思います。
私がいわゆるLGBTQ+に触れたのは、音楽が最初でした。
当時はまだその言葉がなく、その方は同性愛者というくくりの中にいる人でした。
世界的に有名なミュージシャンなので、その方の考え方がどうという前に、手掛けた音楽作品が素晴らしく、評価されていました。
私ももちろんその方の音楽は好きなので、よく聴いていましたが、無知であるがためにサポートすることが出来ず、一時期その方の音楽から遠ざかったこともありました。
(その方、と名前を伏せた上に一人を指しているように書いていますが、私が好きなLGBTQ+を公言するミュージシャンは複数います。)
更にドラァグクイーンに限定すると、フィクション作品に登場するキャラクターしか知りませんでした。
それが「RENT」のエンジェルや、「キンキーブーツ」のローラです。
でもドラァグ自体よくわからないというのが当時の感想でした。
世の中がパンデミックになり、2020年四月以降に新しい生活様式が導入されていく頃、NETFLIXを通じて知ったのが「ルポールのドラァグレース」でした。
LGBTQ+の啓蒙活動も兼ねているのかと思いますが、ルポール氏のようなドラァグクイーン(つまりエンターテイナーでありLGBTQ+啓蒙活動する人)を世に送り出すため、個人の才能やスキルを競う合う番組で、私は当時視聴できた13シーズンすべて観ました。
コンペティション物なので楽しめるという点と、これまで知らなかった世界を知るということができて夢中になれたのです。
先述の通り私は無知のため、また自分の周りにLGBTQ+を公言する知り合いもいなかったので、まるで未知の人なのかという偏った考え方がありました。
でもそうではなく、ただ好きになる人が同性だったり、あるいは自分のマインドが体と一致していないというだけで、私達はなんら変わらない。
ドラァグクイーンという職業に対し情熱を注ぐ、熱心な人達がそこにいました。
本作品は、「ルポールのドラァグレース」のホストであるルポール氏の伝記です。
幼少期に両親の不和と離婚を経験し、また父親から愛情を注いでもらえない心の欠乏を抱えて育ったルポールが、やがてドラァグクイーンというエンターテイメントの世界に身を投じていく様子が彼の視点から描かれます。
また、当時LGBTQ+という言葉もなかった時代、黒人という人種だから受ける苦労も描かれています。
今でこそ、番組を持ち、輝かしいキャリア持ち、爽やかな印象を受けるルポール氏なので、こんか苦労があったのかと驚かされます。
ニューヨーク在住時のお金がなかった時期の話を読むと、「早く仕事見つかれ!」とか思ってしまいました。
誰しも苦労の末、何かを成し遂げるとは思いますが、こんなに有名なルポール氏も例外ではないのだなと思わされます。
さて、洋書読了後に私はAmazonレビューを投稿するようにしているのですが、他の投稿者のレビューに「本作はmemoirでautobiographyではありません」というコメントを見つけました。
どちらも自伝を意味する単語であることを知っていますが、違いがわかっていなかったので、今回を気に調べてみました。
ついでもっと言うと、自伝はbiographyと覚えてたので合わせて調べました。
Chat AIに頼りましたが、それぞれの意味は以下。
・biography:ある人の伝記を第三者が書くこと。出生、特定のイベントなどが盛り込まれ、歴史上のイベントも含まれる
・autobiography:ある人の伝記を本人が書くこと。子供時代から現在に掛けて書かれることが多く、年代に沿って描かれる
・memoir:ある人の伝記を本人が書くこと。特定に時期に集中し、人生すべてを描くのではない
また、一緒によい例も教えてくれました。
Biographyの例:Walter Isaccson著「Steve Jobs」
Autobiographyの例:Anne Frank著「The Diary of a Young Girl」
Memoirの例:Elizabeth Gilbert著「Eat, Pray, Love」
Biographyと似た単語にbibliographyというものがありますが、これは参考にする資料・文献の意味があり、自伝とは異なるので注意。
「参考」といえばreferenceで覚えていたので、こちらも違いを調べてみました。
・reference:参考文献。テキスト内で引用されたソースのリスト。書籍、研究論文、インタビューの記録、ウェブサイトなど
・bibliograhpy:文献目録。研究報告書の最後に報告されるもので、研究に参照した書籍、雑誌、ウェブサイトなどのリスト。引用されたかに関係なく、研究対象に関連するすべてのソースを含む
本作のお蔭で、自伝と参考文献・文献目録という単語について、正しく英単語も覚えて使えるようになるきっかけをいただきました。
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