The Brothers Grimm: The Twelve Brothers
- Masumi
- 4 時間前
- 読了時間: 2分
Author: The Brothers Grimm
翻訳版の有無: あり。「十二人兄弟」
映像化: あり「ブラザーズ・グリム」
英語レベル: Basic(英語に一日3分向き合えるレベル)
*この作品はグリム童話に含まれています。
この作品から学ぶこと。
・情の厚さは大事だが、見た目はもっと大事。
(Tenderness wins your heart, but the true winner is the looks.)
いつの間にか悪役がすり替わっていないか、と思ったのが本作のラスト。
王と王妃の間には、十二人の息子達がいて、健やかに過ごしていました。
ところが何を思ったかこの王様、王妃の十三番目の子供が女の子だったら、息子達全員を亡き者にするという宣言をします。
えぇぇぇ!というセルフ突っ込みをして読み進めましたが、残念なことに十三番目の子供は女の子。
一番下の王子ベンジャミン(Benjamin)とその兄達は、既に父王の手から逃れて森にある魔法のかかった小屋に逃れていて、妹が生まれたことを知ります。
やがて成長した妹姫は母から逃亡した兄達の話を聞き、森へ探しに行きます。
ベンジャミンと再会を果たした妹姫は、その日のうちに他の兄達にも受け入れられて、しばらく兄弟十三人で仲良く過ごします。
その後も兄弟の絆を思わせるエピソードが続くのですが、本作の学びとラストには突っ込みを入れずにはいられなかった。
離れ離れになっても兄弟の絆は厚い、ということを描きたいこの作品ですが、たった一人の女の子(妹)のために自分達の命が危ぶまれることになった兄達は、妹姫と再会するまで怒りでいっぱいでした。
ですが、彼女と会った瞬間、心が躍り再会を喜びます。
もちろん、長い間会えなかった哀しみを兄弟の再会が勝ったのでしょうけど、妹姫は尊い生まれを表す衣服を着て、更に美しかったのです。
兄達は彼女の見た目に魅了されました。
これが醜い見た目と格好の女の子だったら、どうなっていたことか。
そして、ラストですが、妹姫をピンチに陥れる存在として登場する、彼女の夫となる人の母親。
大団円を迎えるラストのため、この義母が最後にこらしめられるのですが、物語の最大の悪人は妹姫と十二人の兄達の父親、父王のはず。
彼はどうなったのか、描かれていないのが残念です。

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